文化住宅の売却ガイド
文化住宅の売却費用と税金、手取りの考え方

売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。費用と税金、それに入居者付きで売る場合の敷金の精算を差し引いた「手取り」で比べることが大切です。文化住宅の売却で関係する費用と税金を整理します。特に、昭和に建てた文化住宅は取得費の資料が残っていないことが多く、税金の計算で思わぬ差が出ます。売却を決める前に、おおよその手取りを把握しておきましょう。
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最終更新日:2026年10月10日
まず結論から
- 買取なら仲介手数料はかかりません仲介で売る場合は、法律で決まった上限までの手数料がかかります。
- 売却益には税金がかかります所有期間が5年を超えていれば、税率は20.315%が目安です。
- 取得費がわからなくても計算できます売却価格の5%を取得費とする方法があります。
売却にかかる主な費用
| 費用 | 内容 | 目安・注意 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 仲介で売る場合に不動産会社へ支払う | 売買価格(税抜)が400万円を超える場合の上限は「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額(速算式)。800万円以下の物件は特例で30万円+消費税まで(事前の説明と合意が必要)。当社が買主になる買取では不要 |
| 印紙税 | 売買契約書に貼る印紙 | 契約金額により異なる。軽減措置の期間中は軽減税率 |
| 抵当権の抹消 | ローンが残っている場合の登記 | 登録免許税は不動産1件につき1,000円+司法書士報酬 |
| 相続登記 | 名義が亡くなった方のままの場合 | 登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)+司法書士報酬 |
| 測量費 | 境界が確定していない場合 | 隣地との立会いが必要。買取では不要な場合もある |
| 残置物の処分 | 家財などの処分 | 当社の買取では不要 |
仲介手数料は、売買価格が800万円以下の空き家などの場合、2024年7月からの特例で、上限を30万円(消費税別)まで受け取れるようになりました(事前の説明と合意が必要)。安い価格の文化住宅を仲介で売るときは、手数料の額を事前に確認しましょう。
入居者付きで売るときの精算

入居者付きで売る場合は、費用とは別に、次の精算が売買代金の中で行われます。
- 敷金・保証金:返還義務が買主に移るため、売主が預かっている額を代金から差し引くのが一般的です。
- 家賃:引渡し日の月の家賃を日割りで精算します。
- 固定資産税・都市計画税:1年分を引渡し日で日割りし、買主の負担分を受け取ります。
詳しくは入居者付きのまま文化住宅を売る方法をご覧ください。
入居者付きのまま、無料で査定します
文化住宅を、入居者の方がお住まいのまま査定します。立ち退きを済ませてからでなくて大丈夫です。
受付 10:00〜19:00(水・日定休)。当社は立ち退きの交渉を代理しません。入居者の方とのお約束は、そのまま買主が引き継ぎます。
譲渡所得の税金
売却で利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税がかかります。譲渡所得は次の式で計算します。
- 売却価格
- A
- 取得費(買った・建てたときの金額。建物は減価償却後)
- −B
- 譲渡費用(仲介手数料・印紙税・測量費など)
- −C
- 譲渡所得
- A − B − C
税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得で20.315%(所得税15.315%・住民税5%)、5年以下なら短期譲渡所得で39.63%(所得税30.63%・住民税9%)です。相続した場合は、亡くなった方の所有期間を引き継ぎます。
昭和に建てた文化住宅は、建てたときの金額がわからないことがよくあります。その場合、売却価格の5%を取得費とすることができます(概算取得費)。また、賃貸用の建物は、毎年の減価償却で取得費が減っていくため、建物部分の取得費はほとんど残っていないことも多いです。
売却した翌年の2月16日から3月15日までに確定申告が必要です。損失が出た場合の扱いや、特例の適用については、税務署または税理士にご確認ください。
手取りの計算例
仕組みを説明するための仮の例です(実際の相場や税額を示すものではありません)。
- 買取価格
- 1,600万円
- 敷金の精算(3戸分)
- −30万円
- 固定資産税の精算(受け取り)
- +8万円
- 印紙税(譲渡費用)
- −1万円
- 取得費(不明のため売却額の5%)
- 約80万円
- 譲渡所得(1,600万+8万−80万−1万)
- 1,527万円
- 税金(長期 20.315%)
- 約310万円
- 手取りの目安(1,600万−30万+8万−1万−310万)
- 約1,267万円
※固定資産税の精算金は、税務上は売却代金の一部として扱われます。抵当権の抹消費用などは譲渡費用に含まれません。
取得費が確認できる場合は、税金は少なくなります。契約書や領収書、建築当時の資料が残っていないか、早めに探しておくことをおすすめします。
賃貸していた文化住宅は、相続した空き家の3,000万円特別控除の対象に原則としてなりません。対象は、亡くなった方が一人で住んでいた家です。
解体する前に、一度ご相談ください
更地にすると固定資産税が上がることがあります。補助金も着工前の申請が必要です。建物のまま査定できます。
受付 10:00〜19:00(水・日定休)。当社は立ち退きの交渉を代理しません。入居者の方とのお約束は、そのまま買主が引き継ぎます。
国民健康保険料などへの影響

不動産を売って譲渡所得が出ると、その年の所得が増えるため、翌年度の国民健康保険料や後期高齢者医療保険料、介護保険料が上がることがあります。譲渡所得は分離課税ですが、これらの保険料の計算には含まれるためです。ご高齢のオーナー様は、税金だけでなく、こうした負担の変化も考えておくと安心です。
また、売却の時期を12月にするか翌年の1月にするかで、所得が計上される年が変わります。引渡しの時期は買取であれば調整しやすいので、ご希望があればお伝えください。具体的な影響額は、お住まいの市町村の窓口や税理士にご確認ください。
手取りを減らさないための準備
- 建てた・買ったときの契約書や領収書を探す(取得費の証明)
- 相続税を払った場合は申告書の控えを用意する(取得費加算の特例)
- 測量や残置物の処分を自分で発注する前に、買取なら不要か確認する
- ローンが残っていれば、金融機関に残高と抹消の手続きを確認する
仲介と買取の手取りを比べる
仲介で売ると、一般の買主に売るため価格は高くなりやすい一方、仲介手数料がかかり、売れるまでの固定資産税や修繕費も負担し続けます。建物の不具合の責任を負う期間を設けることもあります。
買取は価格が低めになることが多いものの、仲介手数料がかからず、売却の時期が早く決まり、不具合の責任を負わない条件にできます。価格だけでなく、費用と期間、売った後の安心まで含めて比べてください。当社では、ご希望があれば仲介で売る場合の見込みもあわせてお伝えします。
代金を受け取るまでの流れと時期
売買契約を結ぶと、まず手付金を受け取り、引渡しの日(決済日)に残りの代金を受け取るのが一般的な流れです。決済日には、残代金の受け取り、敷金・家賃・固定資産税の精算、抵当権の抹消と所有権の移転の登記を同じ日に行います。
入居者付きの文化住宅では、決済日に入居者の方への通知書の準備や、管理会社への連絡、鍵や契約書の引継ぎもあわせて行います。当社の買取では、契約から決済までの期間をご希望に合わせて調整できます。相続の手続きが終わるのを待つ場合や、年をまたいで売りたい場合もご相談ください。
なお、手付金を受け取った後に売主の都合で契約をやめる場合は、受け取った手付金の倍額を返す必要があります(手付解除)。契約の前に、ご家族や共有者の方の意思をしっかり確認しておきましょう。
エリア別のデータで相場を確かめる
当サイトでは、府内67エリアごとに、木造の共同住宅(築1985年以前)の取引価格、賃貸用の空き家、駅の乗降客数などをまとめています。取引の多いエリアは次のとおりです。
東大阪市(72件)堺市堺区(64件)寝屋川市(58件)大阪市西成区(54件)豊中市(48件)門真市(45件)守口市(36件)大阪市東住吉区(32件)大阪市住吉区(30件)枚方市(28件)堺市西区(25件)大阪市平野区(22件)
よくあるご質問
買取でも仲介手数料はかかりますか?
取得費がわからないと、税金が高くなりますか?
確定申告は必要ですか?
敷金の精算は費用ですか?
相続した文化住宅を売るとき、相続税はかかりますか?
売却代金はいつ受け取れますか?
このページの監修

シュース健人宅地建物取引士
宅地建物取引士 大阪府 第118737号/株式会社GEEZ 所属
株式会社GEEZ所属。大阪・関西の相続、空き家、再建築不可、借地、工場・倉庫、長屋・文化住宅といった売却の難しい不動産の相談を担当しています。
本ページの数値は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」、総務省「住宅・土地統計調査」、経済産業省「工業統計調査」、国土地理院、OpenStreetMap の公開データを当社が集計したものです。価格は物件ごとの事情で変わります。実際の金額は現地確認のうえでご提示します。